ガムラン&ワヤンHANA★JOSSのイベント情報です。
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2015年8月のワヤン公演に向けて。演目あらすじやミニ感想など。
ハナジョスの佐々木、久々の投稿です。

今回は、毎年夏の終りに、神戸の相楽園という日本庭園で上演させてもらっている
ワヤンについてのお話です。
ビモの演目をすることがなぜか多いのですが、
今年も、ビモが主役のお話です。
どんなお話かというのを、
ワヤン稽古中にメンバーに語ってくれたハナジョスのローフィの言葉を再現しつつ、
この夏に行なうワヤンのあらすじを書いてみました。
さっくりと、書いてみました。
ワヤンは深く、切なく、苦しい大きな雲のようなストーリーの中に、
ところどころ、光がさしたり、小さな花が咲いたり、笑い小屋があったりするように思います。
どこにフォーカスをあてるともなく、ワヤンの世界をその時その場所で感じていただけるような
そんな今年の夏の影絵公演になればいいなぁと思ったりしています。

昨年の相楽園ワヤン公演では、
バレ・ゴロゴロというお話で、
ビモが地の神オントボゴ(蛇)の娘と結婚するというお話でした。
ビモ初めての結婚です。
そして今年は、このお話の続きをすることになりました。
以下の文章は、ワヤン楽団ビンタンララスのブログにも掲載してもらっています。
今年も、ローフィとビンタンララスで、夏の夜の野外ワヤンを上演していきます。
以下、そのあらすじです。



「今年の相楽園、ワヤン演目はこれだ!」

昨年のビモは、蛇の神の娘と結婚しましたね。まさかビモが結婚するとは。
女の噂もありませんでしたのにね。
昨年のおさらい。
雨宿りをとビモが洞窟に入ったら、洞窟の入り口が突如閉じる。
それは大蛇の口だったんだね、そしてそのまま地底に存在する天界へと連れて行かれるビモ・・・・。
娘の好きな男を捕まえようと、父、こんなことまで。
天界地上界冥界と、娘を思う父とはこういうものでしょうか。
かくしてビモは結婚した。けれども地上ではクロウォ100王子が、ビモたち1族の滅亡を狙ってまた悪さしていることだろう。ビモは妻を置いて、また地上へと戻るのでした。
その時妻はもう身重だったようですよ。

さて、地上に戻ったビモはどうなったか。
ここからが今年のお話です。
練習の時に、ビンタンララスのローフィ君が、私たちにわかりやすーく説明してくれた
あらすじを紹介します。練習の時には、いろんな突っ込みポイントがたくさんあって、
それはそれは盛り上がりました。難しい深い物語を、
わかりやすく簡潔に説明してくれましたのでね。
現代の常識にあわないところもあったり、ビモの傍若無人さに腹が立ったり、他いろいろ聞き手のつっこみもさえてました。


演目の名は、ババットウォノマルト。
恐ろしい森に自分たちの国を作ろうというのがお話の中心ではありますが、
そこにいろいろなエピソードが絡み合ってくるんですね。ワヤンは蔦植物のようですねぇ。

身重の妻を地底に残し、ビモは地上に戻ります。
人喰い鬼との戦いもあったりして、少し時間はかかったが、
クロウォたちのところへと戻っていきました。
そして、約束を果たしたのだから、(ビモたちは理不尽な約束をクロウォとかわしていました。)自分たちに国をくれ、と迫ります。

そうしてビモが手に入れたのは、荒れ果てた森。恐ろしい猛獣たちのすむ森。
この森をどうにかして、国にしようと、ビモは奮闘するものの、
ビモは動物たちにしてみれば侵略者、動物たちは逃げてしまいました。
ビモのちょっと強引で勝手なところが見えますね。

そしてさらにビモが進むと、そこに小さな白ザルが寝転がっていた。
「どけ!」と偉そうなビモ。白ザルは「病気だから動けない」
と言います。
「いいからどけ!」とビモが白ザルを持ち上げようとすると、
重い、すごく重いのでした。
で、かくかくしかじか、
これぞ、魂の兄弟である、白猿アノマンとビモとの初めての出会いです。
アノマンはラマヤナ時代から生きていますからね、長生きですね。
お互いが探し求めいていた相手に会えたのです。
「アノマン、お前は巨大だったはずだ」とビモ
「いやぁ怒ったらすごくでかくなるんだけど、最近怒ることも少なくてね」と小猿。
ほのぼのとした会話です。

ところが、ビモは、偉そうに、
「おれはここに国を作るからどけ!」と一点張り。
二人は喧嘩になってしまい、その後あきれたアノマンはどこかへ飛んでいった。

さて、ビモが森の木々を引っこ抜いたりしていると
なんと、ビモにそっくりな精霊が。
さらに、アルジュノにそっくりな精霊が、つまり5人兄弟それぞれにそっくりな精霊が
現れた。
ビモにそっくりな精霊はビモに網をかけ、ビモは動けなくなってしまった。
そこにさっきのアノマンがやってきて、ビモを網から助け出してくれた。
助けてくれたアノマンにビモは、
「余計なことをするな!助けて欲しいなどといった覚えはない!」
と。偉そうですね。
アノマンは今度こそあきれて、
「勝手にしろー。そこまでこだわるならやってみろ、自分で気づけ」
とどこかへいってしまいました。

アノマンが去った後、再びビモそっくりの精霊が今度は毒霧をビモに吹きかける。
ビモは目が見えなくなった。
どうしよう・・・・・・。


ところかわり、地上の鬼の国。
鬼の国の元王は、ビモに殺されたため、
この1族にとってビモは敵。
ところが、この鬼の国の娘は、ビモに恋をしてしまっていた。
兄が「そんなに好きなら出て行け、勘当だ」
というと娘は本当に出て行ってしまう。

娘が歩いていると道端にたおれている男が。
目が見えないという、名前を聞けば、なんと愛する男ビモだった。
娘は助けてあげる代わりに自分と結婚せよという。
声音が美しかったため、ビモは了解する。
かくして、毒霧の被害から助けられたビモが目をあけると、
目の前には鬼が。
ビモは、すぐに逃げ出してしまう。 (どないや!)

約束したではないかと娘が追いかける。逃げるビモ。
そこにビモの母と祖父がやってくる。
逃げているわけをたずねると、
「何も悪いことはしていないのに、追われている」とビモ。
母「そんなわけはない、お前が何かをしたのだ」という。
ビモ「大変な思いをしているのは私だ、なぜ娘をかばうのか」と逆切れ。
結局、娘とビモの問題を知った母は、ビモにいう。
「こんな息子を産んだおぼえはない。お前は傲慢だ、相手の気持ちもわからないのか」などなどなど。
ビモの母がこんなにまで、息子のことをぼろかすいう場面は珍しいですね。
ここまでのビモがとても身勝手なので胸がすく思いですね。母さんびしっと言ったって。

そんなこんなでビモは、「鬼でもいいから結婚する」と言いまして、
その言葉を確認した母は、鬼の娘を美しい娘の姿へと変えてしまいまして、
結局二人は結婚します。うーーーん。どうなんでしょう。 しかし、娘の心が美しく、一途な愛だったからこそ、美しい姿にかわったのだと、いうことです。

さて、そんなビモですが、
地底の蛇の娘との間に、
そして、今回鬼の娘との間に、
そして、未来では、海老の娘との間に、(実際海老なのではなく名前が海老娘。魚の神様の娘です)
3人の息子をもうけます。
3人ともものすごい超能力を持ちます。
運命とはいえ、ビモの出会いの物語は刺激的です。


さて、話をもとにもどして。。。。
5人兄弟にそっくりな精霊たちですが、いろいろと邪魔をしたり、
たたかいになったりとするわけですが、
本当のところは、パンダワ5人兄弟を待っていたということで、
たたかいの末、精霊は、それぞれ5人の体の中に吸い込まれていくのでした。
パンダワの長男ユディスティロと、4人目5人目は双子のナクロとサデウォですが、
この名前は、この時に、精霊からもらったものです。
こういう出会いで名をもらったりするので、
ワヤンの登場人物はいくつもの名前を持っているんですね。

さあ、こうして森の開拓がはじまるわけですが、
ユディスティロ(プントデウォ)が、ビモにいいます。
ここにいた生き物たちと共生することが大事だと。
いいこと言いますね。
精霊もそういう意味で、ビモたちの体に入ったのでしょうから、
ここはビモも納得します。
そういうことで、この森にビモたちの国が出来上がりました。

さてここで終わりかと思いきや。
鬼の国からビモと結婚する娘の兄がやってきます。
「お前は父の敵である、しかし私の娘が結婚したいという。
ならば私を殺してからにしろ。」
ということでビモと鬼の戦いがはじまります。
鬼は強かった。
しかし、鬼は妹にたずねます、本当にビモと結婚したいのかと。
うなずいた妹を見て、鬼は、ビモの一撃に斃れるのでした。


面白いことも、胸が苦しくなることも、
いろいろと混ざっていますね。
ずっと笑っていたいのに、そうはならない、ワヤンの世界です。
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by hanajoss | 2015-04-01 22:25 | その他
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