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ガムラン&ワヤンHANA★JOSSのイベント情報です。
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8/5-9 インドネシア影絵ワークショップ「おばけの影絵芝居をつくろう」
福岡影絵の旅
4日21時大阪北部にある豊能町を出発。
中国自動車道経て山陽自動車道で西へ。普段軽の貨物にのっている私は、乗用車(オートマ)のなめらかな走りに感動、疲労も感じないほど。
途中神戸の西からばけつの水をひっくり返したような豪雨。減速。
2時宮島SAで休憩、うどんを食べる。ポテトを頼んだらアンパンマンの顔のようなポテトがぎっしりつまったポテトが出てきた。200円でこのポテト量は普通じゃない。
休憩して元気になったのでこのままいけるとこまで走ろうと思ったら走り出して30分もしないうちに睡魔が襲い、玖珂PAだったかな、とにかく宮島の次のPAで仮眠。
あるむは車のゆれやシートが快適だったからかよく寝た。私はシートを少し倒して足を上にあげて寝る。ローフィは後ろぎりぎりまで楽器が積んであったのでシートが倒せず、座った姿勢で目をつぶる。浅い眠りに入ったら夢を見た。居眠り運転をしている夢。はっと目を開けたら車が停止しているから、これはやってしまった、事故った。と思い大声で叫ぶ。われに帰ってPAにいることを確認していたら今度は隣でローフィが大声で叫ぶ。車で寝てしまってひろみも寝てしまってこれは大変なことになったと叫んだとのこと。PAで眠って大声で叫んだらなんだか元気が出てきた。
時刻は5時、朝靄の美しさといったらない、一気に福岡を目指す。
7時福岡到着、アジア美術館発見。担当の人に電話。朝早くて申し訳なかったけど、ちょっとでも早く宿について集合時間まで眠りたかった。
11時にアジア美術館へ。車を美術館の搬入口にとめたら、スダマニがやってきた。
初対面。簡単に挨拶をして彼らは楽器を8Fの会場へ運ぶ。
13時からワークショップ開始。こども、おとな30人くらいの人が参加。
スダマニとハナジョスを企画担当の弥栄さんが紹介してくれ、バリガムランのパフォーマンスを見て、さっそく作業開始。1日目は竹で楽器を作るワークショップ。
竹を切って地面にたたきつけて音を出すというシンプルな楽器。そこにスパンコールとかで飾りつけをする。
飾りつけに熱中するこどももいれば、音を出すことが待ちきれなくて一人で演奏を始める子も。
私も早く音が聞いてみたかったのでその子と一緒にセッションする。
しばらくして、みんなで輪になって一緒に音をだす。演奏方法をスダマニが指導してくれた。
竹の長さを調整して切ったので4種類の音があって、それぞれにわかれる。
テンポを刻みながら下降する竹の音楽。ゴングや低音竹も加わってセッション。
夜ごはん。中華料理やさん。
私ちょっと緊張している。顔合わせがちゃんとなかったからたぶん徐々に親しくなっていく一週間になりそうだ。
夜はへとへとですぐ寝る。ウィークリーマンションは広めで快適。自分で掃除したり洗濯できるのがうれしい。
二日目はアジア美術館の閉館日なので、ワークショップはなし。裏口から入れてもらってスダマニと影絵人形の制作。私はあまり手が器用ではないので作ったりできないからバリの楽器を触る。あるむがKecerというカメさんが青銅の小さいシンバルを背中にしょった楽器があって、それが気に入る。たぶんカメだから。といってもこのカメは相当怖い顔をしているのだが。カメが空腹を訴え、あるむは昨日子どもたちが作った竹の楽器のかざりのスパンコールを一生懸命竹からひっぺがして、それをカメに与えている様子。また竹のグラスにジュースを注いで飲ませてあげて、そんなこんなで数時間が過ぎる。
スダマニやローフィはせっせと影絵の背景や人形づくりに取りかかっている。みんな絵もうまいし、とても器用だ。今回スダマニに同行しているジャワ舞踊家の久保田広美さんも相当上手だ。私も何かできることがあればいいんだけど。
広美さんは昔ジャワにいたことがあるように思うというと、そのとおりとの返事。インドネシアや東南・南アジア周辺の諸島で生きていたような過去世があるそうな。
私は、と広美さんに聞くと、
大陸の山岳民族で南下して侵略したことがあるのでは、と言われた。確かにそういうことがあったような気がしていたから納得する。たくさん悪いことしたような気がするので今の人生では返上してがんばらないといけない。
夜はインドネシア料理が食べられる中央区のバーで宴会。
スダマニの中で一番体が大きくて、無口だけどほほえみをたやさないオゲンさんが実は19才と知りびっくりする。19にしてこの落着きか。
話が昼に戻ってしまうと、昼はアジア美術館近くの海鮮居酒屋のようなところでランチ。海鮮丼が非常においしかった。量が多くて、また味もしっかり濃い目なのは博多ならではなのだろうか。スダマニのベノさんと17歳舞踊家のアユちゃんもいっしょ。他のスダマニメンバーと小谷野さんは豚骨ラーメンを食べにいった。週3ラーメンでもいいというぐらいのラーメン好きらしい。
夜、宴もたけなわとなり、スダマニがケチャを披露してくれる。
めっちゃかっこいい。
3日目。
この日は影絵の人形をつくるワークショップ。あめかいゆうれいのお話の説明を小谷野さんがしてくれて、そのお話に出てくるかなーと思うものを各自自由に作る。
こどもも親御さんもおどろくほど上手でまた集中力も驚くべきものがある。3時間くらいぶっ通しで作業が進む。あるむは相変わらずカメ(バリの楽器)のえさやり。そのあとはアンパンマンとホラーマンとクリームパンダの影絵を作る。私が絵を書いてカッターで切ろうとしたら指を切ったので、ローフィにバトンタッチ。このキャラはおばけとしてあめかいゆうれいに登場できるのかな?
夜は、福岡の博多区や中央区を流れる川沿いを散歩する。川沿いには屋台が立ち並んでいて、川岸のお店にはネオンが光って、私は初めて見る景色だった。そういえば屋台でごはんを食べることも日本ではしたことがないなー。この日の福岡は風が吹いてすずしく、散歩も気持ちいい。「ここうまそうだ」というと必ずうまいという嗅覚の持ち主小谷野さんがひとつのラーメンの屋台を見つけて今晩はそこで。屋台のラーメンにバリ人5人と半分バリ人の小谷野さんとジャワ舞踊家の広美さんとジャワ人のローフィとわたしとあるむが座る。こってりした豚骨スープをすする。みんなで食べるからなおおいしい。ローフィとアユちゃんとあるむ以外はビール大好きみたい。妊婦の私も飲みすぎない程度に飲む。うまい。
部屋に戻る。もう自分の家のようなくつろぎを感じる。掃除をすればフローリングの床でごはんを食べたりごろごろすることもできるので、やっぱりホテルより快適だ。
夜楽しもうとDVDプレーヤーとジャワワヤンのVCDを持ってきた。でもこの日はスダマニのリーダーであるデワ・ブラタさんからスダマニのバリでの儀式やその時のパフォーマンスのDVDをもらったのでそれを見る。スダマニの人と数日過ごして、ケチャや舞踊やガムランを聞かせてもらって、おしゃべりして、そしてこのDVDを見ていると本当にすごい人たちと一緒に仕事させてもらっているんだなぁと今さらながらわかった。小谷野さんの「福岡おいでよー」がこんな大きなプレゼントだったとは!
4日目。
作った楽器と影絵の人形でスクリーンを使ってあめかいゆうれいの練習。おばけ、いろんな動物、怪物、あめやさん、あめを買って子供を育てようとしたゆうれい、お坊さん、お寺の鐘などなど。本当にたくさんの影絵ができた。それを小谷野さんが即興でお話の中の登場シーンとして作っていく。みんなの作ったものが影絵の世界で生き生きしている。
ワークショップの後だったかな、東京からあらたにバリガムランメンバーが来て、9日のスダマニ公演の練習をする。そう、最終日は午前中あめかいゆうれい、そして午後はスダマニ公演があって、ガムランと舞踊と、そしてワヤンリストリックをする。私とローフィもこのワヤンリストリックに出演する。バリガムランはやったことがなかったけれど、回りの人の合図とか目とか雰囲気とかをなんとかキャッチして演奏に参加する。私はゴングと笛、ローフィは歌と人形操作でスクリーンに登場。初めてのバリガムラン、いきなり本番、そして共演者はスダマニ、ってこれめちゃくちゃラッキーではないか。
バリガムランやバリ舞踊をジャワのそれと比較して動と静、とか火と水ということがあるけれど、
今回ですっかりイメージが変わった。というか私の中に知らぬうちに静と動、火と水って言葉だけで何か違う風に定着させてしまっていたんじゃないかな。
バリガムランの流れる水のようなところや舞踊の中にふっと垣間見えるやわらかさとか、激しくもリラックスしている踊りを見ていたら、99年に最初にガムランに出会ったときのことを思い出した。大学の民族音楽の授業でたまたまみたビデオがバリガムランのビデオだった。そのビデオの中のバリ人の目の力とか引き締まった肉体にただならぬものを感じてその日のうちに関西でガムランをできるところを探したんだった。あーもうすぐ10年だなぁ。いろいろあったなぁ、なんて。
夜はてつなべ、という焼きぎょうざの有名店へ。長めの散歩をして到着するとまだ長蛇の列だった。たくさん歩いておなかも減ったし、このあとのビールは格別だろうと確信。結局わたしは毎日たくさんビールを飲んでいる。せまる次回の検診では多分体重増加で怒られるだろう。
しこたま餃子を食べた。餃子は皮が炭水化物で中に肉と野菜が入っているので、これだけ食べればよいのだ。という気持ちになった。ゆず胡椒との相性がばつぐんだった。
いよいよ最終日。
10時に子供たちが来て、最後のリハーサル。すばらしい。
本番にはワークショップ参加者のお友達はじめたくさんの人が見に来てくれた。
音楽も竹の楽器ひとつでいろいろな表情が出せていたし、影絵さばきもなかなか味がある。
あるむもどうしても参加したくて(作ったアンパンマンの影絵は遊びすぎて昨日すべてこわれてしまったけど)魚やとりの影絵をつかんでスクリーン裏で待機。お兄ちゃんたちが使いたいのにあるむがなかなか離さない、その上頭のてっぺんが影絵で映し出されて小さな岩の影絵みたいだ。
無事終了して、午後からはスダマニの公演が2回。広美さんにきれいなバティックの布を借りて、メークにとりかかる。アユちゃんが隣でメイクしているのについ見とれてしまう。人がメークしているところを見るのは楽しい。きれいな発色の青と赤のアイシャドー、今度私もジャワで買ってこよう。
本番ではガムランと舞踊は客席に回ってみせてもらい、ワヤンがはじまるころ舞台に戻る。
練習のときどうしてもわからなかったイントロから一発目のゴンがなんか、たぶんできたっぽい。デワ・ブラタさんの弟のライさんの太鼓が素晴らしい。彼の合図をみながら、また影絵を見ながら即興で音を入れたり、またバリガムランののりに一生懸命ついていきながらなんとか無事終えることができた。体がどくどく脈うっている、すごくエキサイティングな時間だった。
打ち上げはHONGという台湾料理屋さん、はじめのころと比べたらずっと、みんなと仲良くなれてる気がする。ほっとしたのとビールと料理がおいしいのとで(今回はずっとうまいものばかり食べさせてもらった、うまいもん食べなきゃはじまらんという人が集まっていた)会話もはずむ。バリの話をいろいろ聞かせてもらった。不思議な話、ちょっと信じられないこともバリでは当たり前の日常なんだな。彼らの住む村は村人が全員アーティストで、ガムランや舞踊や、絵を描いたり、そしてほとんど親戚関係にあるのだそうな。そういう環境で生まれ育つというのは一体どういうものなんだろう。楽しいけど、大変なこともあるよ、とはアユちゃん。そうだろうなぁ。でも、うらやましいなぁとどうしても思ってしまう。
みんなはまだまだ次の店に続くようだ。私たちはHONGで満たされたおなかと一緒に宿に戻る。みんなタフだなぁ。
タクシーに乗るぞというとき、デワ・ブラタさんが握手してくれた。しっかり強く握ってありがとうと言ってくれる。それは私のセリフだ。デワさんという人の偉大さを最後の最後まで感じながら福岡にさようならをした。またみんなに会いたいなぁ、バリに行く時があったらきっと彼らの村にお礼にいこうね、とローフィと約束した。

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ーイベント情報ー
バリガムラングループ「スダマニ」と、バリ仮面舞踊家小谷野テツロウさん達と一緒に影絵芝居のワークショップに参加します。
アジア美術館サイトより(サイトはこちら
バリ島のガムラン・グループ「スダマニ」の指導(通訳付き)で福岡市の民話「あめかいゆうれい」の影絵芝居をつくって最終日(8月9日)に発表します。ワークショップでは、影絵人形や竹の打楽器などをつくる予定です。

■日 時 8月5日(火)、7日(木)、8日(金)13:00~17:00
      9日(土)10:00~12:00(11:00~発表会)
■場 所 あじびホール(福岡アジア美術館8階)
■講 師 バリ島のガムラン・グループ「スダマニ」メンバーほか
      ※通訳つき
■対 象 6才~大人 (小学生以下は保護者同伴)
■定 員 30名
■材料代 2000円(4日間通し)

□問い合わせ・申し込み先
インドネシアの子供の教育を救う会
TEL 092-738-1830 FAX 092-738-1833
E-mail teman-hati@u01.gate01.com

今回のイベントを企画しておられる
Teman Hati インドネシアの子どもの教育を救う会のサイトはこちら
by hanajoss | 2008-08-05 00:08 | 2008年のイベント
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